まだ日本は暑いようなので申し訳ありませんが、このヘビーな革ジャンがふと気になりました。この革ジャンは相当昔から持っていて・・・。確か1980年代の終わり頃にアメリカのあるミリタリー物のオークションで落札したんだと思います。

手に入れた当初はこれ何? オークションの目録には、戦前の古いNAVYのフライトジャケットのように書いてあったような気がしますが、でも多分NAVY物を軍がフライトスーツにカットダウン&モディファイしたもの・・・? というくらいの推測しかできませんでした。

でもその後、カットダウンする前のフライトスーツの実物(民間ラベルでした)を見たのと、手元にはありませんが、1930年代初頭くらいのUSNのパイロットの集合写真で、これに良く似たジャケットをフライトスーツの面々に混じって着用しているシーンを見て、やはり軍が正規にモディファイしたもの、と確信できました。

ライニングはスーツの状態のオリジナルでは毛皮系、ウール系その他あったと思われますが、この個体はモディファイ時に厚手のメルトンのようなウールで張りなおしてあります。

古いNAVY物にはよくあることですが、民間物を使用していたケースも多かったと思われるので、そのバリエーションは恐らく広い。そしてモディファイに伴ってネックのラベルも手縫いで後付けされています。サイズ表記以外にももう一枚大きめで黒いコットンのラベルが付いていましたが、着ていたら取れてしまいました。

表地はゴートスキンやコットン製やムートンなどバリエーションがあったと思われますが、これはゴートスキン製で、モディファイ時にもう一度ブラウンの塗料を上から吹きつけてあります。

カフスのジッパーよりもフロントのジッパーの年代が新しいのはモディファイ時にやはりフロントのジッパーを付け直したからでしょうか。

この革ジャンも定期的にカムバックするアイテムのひとつですが、そろそろなんですかね。ここのところは来年の秋冬物を企画しているので、アタマの中がアウターのモードなんですね。そのせいか独り言も増え気味ですが・・・。

(オオフチ)