今回も無事、USの展示会が終わりました。図らずも定番となってしまった冷や汗も何度か経験しましたが、
途中懸念していたパッと見のフォーカスの無さも、ふたを開けてみれば企画初期のイメージ通りに上がり・・・、
結局は私的、親しい友人的にも納得のいく感じにまとまった感があります。
ふ〜、ですね。

そして火曜からは日本の展示会・・・。今回も概要をペーストしてみます!

(オオフチ)

2014S/S展示会概要
2014年S/Sのコレクションを一言で表すのは容易ではありません。
強いていえば、ここ数年の間にPOST O’ALLSの興味が向いた様々なフレーバーがそれぞれ発展、ミックスされ、POST O’ALLSというひとつのバリエーションを形成しているといった感じでしょうか。
それは、いつものようにPOST O’ALLSの”現在”である事に変わりはありませんが、その目線は同時にブランドの過去や未来に対しても向けられています。
今回は特に以前良く見え、今また良く見えるもの〜最近新たに良く映るもの〜これから良く見えそうなもの、などスピードの異なる要素を普段より多目に注入、コーディネート時の摩擦感を補強しています。
またPOST O’ALLSでは、あるイメージから新たなモデルをデザインしていくと、気が付けば以前リリースされたデザインにたどり着いてしまう・・・
ということが多くあり、その結果昔のモデルが不定期にリバイバルしたりします。
今回もそういったモデルがいくつかあります。それらは・・・
#1123 BDU Jacket
数年前に改訂バージョンのBDU〜Rがリリースされましたが、今回は1990年代のオリジナルバージョンを復刻しています。
兵士がモディファイした古着をインスピレーションとした、特徴的な左胸のペンシルポケット、オリジナル設定であった両肘のパッチも健在です。
#1151 MATTALINI2
気が付けばしばらく降板していたMATTALINI2。身近な人たちからのカムバックを期待する声もいくつかあり、密かに再び出るタイミングを見計らっていましたが、
ここにきて登板することとなりました。今回は特に定番らしさを感じさせる素材使いで展開しています。
#1225N New MG3
2000年前後に一瞬登場、その後しばらく姿を隠していたMG3ですが、久々のカムバックとなりました。
BIGYANKタイプであったカフスは通常のタイプに、またフィットは現在の定番パターンへと変更されていますが、特徴あるポケットと全体のムードは脈々と受け継がれています。
#1299N New E〜Z CRUZ
2009年に一度だけリリース後、気が付けば社内的に忘れられていたE〜Z CRUZ。
今見るとちょうどいいタイミングが感じられました。特徴的なCRUZERポケット+オープンカラー+S/Sという、ビンテージの世界では有り得ないアイデアとなっていますが、
裏定番であるTown&Countryにも通じる独特のキャラクターがいい感じに映っています。
今回はそれらのカムバックしたモデルに加え、定番的に見えるモデルも含めた全体のトーン、テクスチャーのバランスを一定の方向、範囲内でバリエーション多く展開しています。
そうする事により、一見狭くなったように見えるレンジ内での組み合わせ能力は、逆に大きなものを目指しています。
似た色、テクスチャーを持つ異素材を組み合わせていくことはコーディネーションに微妙なキャラクターや深さを加えると考えているからです。
またインディゴも含めたネービー系と、セージグリーン〜OD系とのボーダーをまたいだ組み合わせが可能な生地使いは、ブランド初期からの伝統とも言える、
ネービーとOD(NAVYとARMY)をフュージョンしていく発想を洗練させたものとなっています。
これらのアイデアは、新たな方向性を模索しつつ、同時にベーシックなデザインやその組み合わせを見つめ直すことによって生まれる意外な新らしさに重点を置いている、
ブランドの今の状態を表わしています。それはまた、POST O’ALLSが再び原点に着目している、と言い換えることも出来るでしょう。