写真はクルーザーのセカンド・バージョンの、恐らくサンプルになります。たぶん2000年代中過ぎのものではないかと…最近、工場で発掘しました。


フロントビュー。ポケットのレイアウトは、ちょっと前の“Vintage Posts”で紹介した初代バージョンから変化して、FILSONの30〜40s物からダイレクトにインスパイアされているのがわかりますね。オリジナルと比べると、若干の引き算、足し算が行われているようです。この頃はメタルボタンと樹脂ボタンの混合になっていますね。また、バータックの入れ方もFILSON式ですね。

内側。この頃はまだ各部がバインディング処理されていない、ビンテージFILSONのような縫製仕様で作られています。チェーンステッチの下糸をランダムに選んでいたのもこの頃でしたね。懐かしいです。

そういえば、このクルーザーのパターンはJIMという、SCHOTT BROS.で1950〜60年代にかけて、往年のモーターサイクルやPコートなどの名作を産み出した大ベテランのデザイナー/パターンナーに作ってもらいました。

襟に付く月型ステッチの指示テープ。これでサンプルと思いました。このモデルになって、恐らく最初のサンプルですかね。

バックは、やはりFILSONにならって大型のポケットが背面のほぼ全面に付けられています。今思い出しましたが、ゴートスキンバージョンはこのモデルからですね。

そして今、次回のCRUZERは初代〜このモデルにインスパイアされたものを企んでいます。
(オオフチ)