ラガーじゃなくてロガー(木こり)用シャツです。そしてこの一枚はミステリーです。

生地感のせいで一見新しそうに見えますが(古いバッファローチェック地はもっと乾いてタイトな質感が多く、かつ暗い色目が多い)、デザインは1920年代頃の木こり用のシャツに見られるディテールがてんこ盛りです。

ケープ状に二重になったフロント&バックヨーク、二重になった袖構造、フロントのケープの下に付くパッチポケットの形状、そしてプルオーバースタイルなどなど。どこにもラベルが付いていないのと、はじめからラベルが付いていた形跡も無いところも、すべての判断を難しくしています。

なんとなくこういった、品質やデザインと年代の一致しないアイテムは、自分的には強引にカナダ製(=見下している)と片付けてしまうことも多いのですが、マーブルっぽいボタンもカナダ製の怪しい匂いを出すのに一役買っています。

ホームメイドか? 縫製やパターンは素人ではないような気もしますが、でもちゃんとした工場に勤める職人が仕事時間外で個人用につくった物かもしれないし、そうなるともう訳がわかりませんが……。

まあ、最終的に良いかどうかがポイントというか、もしくは悪い見本と出るか、いずれにしても存在価値はあったということで。(オオフチ)