…なんとか、ですみません。でも-7Pとか-8Pとかでしたっけ? 米軍のフライトジャケットです。60年代頃のものだと思います。

このジャケットが好きでよく着ていました。まだ日本にいた頃の話ですが、当時遊んでもらっていた先輩たちがよく着ていて、それを真似て私も手に入れてみました。

このジャケットやビンテージのMA-1、L2-AやA-2などをTシャツ(裾出し)+ビンテージの絞り(今で言うV)付きスェット+ビンテージの501、646の腰履き+ビンテージCONVERSEといった感じで着こなしていた彼らは当時かなり際立っていて、そんなカッコ(しかもビンテージ)をしている人はまだ街にもほとんどいませんでした。

何しろ世間はDCブームになり始めの1980年頃で、街のアメカジ屋さんなんかで当時現行のMA-1が大きく流行るまだ前の話。古着がまだメディアに出てこない頃で、彼らの職業はDJであったり、夜の世界だったり(?)だったりでした。まあ、言うなれば街の、気の利いた不良青年という感じですか。

当時の原宿には古着屋さんはまだ数えるほどしかなく、そんな中でもスタイルを持ってやっていたのは私の先輩が共同経営者でもあった店と、他に数件くらいだったと記憶しています。それだけアメリカ古着は未開拓なジャンルで、ファッション業界の中でも着目している人はまだ少なかったようです。

彼らは感覚で着ていたし、いわゆるコスプレでもなければコレクターでもなく、オリジナル&ユル目な感じでカッコよかった。それからちょっとしてメディアや一般の人たちが出入りするようになり、気がつけば古着、その後には渋カジ(実はよく知りませんが)が一般的に流行っていきました。

また、当時はGパンといえば吊り上げ気味に(上で)履く人が多かったと記憶していますが、彼らはいい感じにレイドバックした腰履きをしていて、私の知る限り日本で腰履きを見たのは彼らが最初でした。60~70年代のアメリカ映画なんかで白人の田舎のオヤジなんかがちょいとだらしなく、でもいい感じでGパンを履いている、あんなイメージでした。

と、色々と思い出させてくれる懐かしいジャケットですが、今でもたまに着ます。なんか、いいんですよね。(オオフチ)