私の場合、壁とくれば時計、というタイプなんですが(?)、現在のCARHARTT=カーハートのものに落ち着くまでは、なにか新しく手に入れるたび、常に入れ替わっていました。

ご存知の通り、ネオンクロックはアメリカらしい宣材の一つ、昔の店にはたいてい何かしら掛かっていました。圧倒的に多いのは主にBARやデリで使われるドリンク(コーラやビール、その他)系のものですが、それ以外にもさまざまなアイテム、ブランドのものがそれこそ星の数ほど作られていました。

ワークウエアものに限っていえば希少ジャンルの上にデザイン、色まで好みで絞っていくとすごく狭い。色が気に入ってもデザインが、デザインはいいけど色が、などとなかなか難しい。カーハートからも1960年代ころまではいくつかのバリエーションが出ていましたが、なかでもこの丸いドーム型(1940~50s)が気に入りました。

このドーム型のタイプはデッドストックを探して田舎をまわっているとき、どこか中西部の古い作業着屋に掛かっているのを見たのが最初で、そのシンプル&ちょいどんより気味な佇まいにヤラれてしまいました。戦前から営業している、古いウッド&ダークな感じの店(平置きディスプレイ)の柱の上でぼんやりと発光しているさまがすごくいい……。どうしても欲しくなってしまいました。

結局、その後何回か遭遇したのちに違う店で手に入れたんですが、ネオンクロックって意外に売ってくれないんですよね。たいていの場合、同じ場所に何十年も掛かっていて店の風景の一部として風化しているので、やっぱり愛着があるんでしょうね。たまに売ってもらえることがあるとうれしい半面、”風景を切り取ってしまった”という微妙な渋味が残ったりもします。(オオフチ)

P.S. フイナムの“達人の逸品“でARMY SHIRTの話を取り上げていただきました。よろしければチェック、お願いします。
http://fashion.yahoo.co.jp/magazine/houyhnhnm/192/hou045.html
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