Post O’Allsの大黒柱の一つである、ロガー(木こり)系アイテム。CRUZER、CAPE ROYALEなどのバリエーションはすべてそのカテゴリーに入ります。ロガー系は、個人的に最もスタイリッシュなアメリカンワークウエアだと思っており、1980年代頃にPARKER万年筆の日本の広告に使われていたDARIUS KINSEYの写真 (http://170times.jp/NY/archive/2010/06/darius_kinsey.php )を見て以来、今もはまり続けています(http://www.postoveralls.com/blog/〜p=351)(http://170times.jp/NY/archive/2007/09/_beyond.php)。今回紹介するロガージャケットは前回のFINCKのカバーオール同様、Anchor Vintageさんに帰国前にオーダーしておいたものです。ありがとうございました!

この一枚はコートスタイル(プルオーバーでない)のロガージャケットのデザインとしては、最もプリミティブなもの。年代的には1910〜20年代くらいのものでしょうか。

襟は今で言うイタリアンカラー。古いロガージャケットにはよく見られる形ですが、この個体は第一ボタンも(ループでなく)ボタンホールで留める、古いバリエーションです。

ブランド名はNEUSTADTER。西海岸ワークブランドの雄の一つである、BOSS OF THE ROADを所有していたNEUSTADTER BROS.の製品だと思われます。BOSS OF THE ROADは、今ではカバーオールなどの製品の方が目にすることが多いかもですが、LEEに吸収される以前からロガージーンズでは有名な木こり系の優良ブランドであり、当然のごとくロガージャケットも様々なバリエーションを出していました。

ポケットは胸に付く2つのみ。ハードな木こり作業に使われるタイプに見られる典型的なデザインです。そしてこの個体はフロントケープ側にはボタンもスナップも付かない、このタイプでは最も古いデザインになります。

フロントのクロージャーは比翼のすべてボタン留めで、これも古いタイプの特徴。このあと、ボタン+スナップ→すべてスナップ、と移行していくパターンが多いですね。

ダブルになったショルダー〜スリーブ。このようにカフス部の上袖が短かいのがより古いものの特徴。

ダブル部分が延長されてケープになったバック。このタイプのロガージャケットは、この個体のように背中の真ん中くらいで終わっているものが多いです。

今までこのタイプはPost O’Allsでは作ることはなかったのですが・・・そろそろ作りたくなってきました!
(オオフチ)

P.S. 以前サーバーのクラッシュがあったようで、古いブログのデータはこのサイトでは見ることが出来ませんが、ありがたいことになぜかこちらから見ることが出来ます。→(http://170times.jp/NY/archive/2011/07/vol1_6.php)