考察(独り言)1
とあるきっかけで、うちで作っているCRUZERパンツ/ショーツのサイドポケットの入り口を斜めにしたいと思い、頭の中で考えていると……。
FILSONのカメラマンベスト(仮称、30s)の背中のポケットが頭に浮かびました。このディテールは数年前、あるセレクトショップとの別注企画でマチ付きで応用したことがあります。その後実際にパターンを引き、デザインがまとまりました。
そして別件ですが、他モデルのジャケットのパッチポケットの上端をフラップ上まで延長したいと思い、それを頭の中で考えていると……。
CWUフライトジャケットのフロントのポケットのフラップのディテールが思い浮かびました。そこでふと気が付きました。この2点のジャケットのポケットの形は似ていると。
パターンを作るときに気付きましたが、フラップに角度を付けていくとどうしても口が狭くなり、もとの使い勝手をキープするには結局ポケットの幅を足していかないといけなくなります。それを踏まえた上で妥協点を見つけていくと、最終的にはフラップの角度および角を斜めに落とす按配(右上端)が全体の印象をつかさどるポイントとなるのに気がつきます。デザインした人のバランス感覚が出るというか。
何が言いたいかといえば、FILSON(1930s)→CWU(1970s)→POST (2011)と、時代は違えど同じ問題に取り組んだ人が少なくとも3人はいて、似ていながらもそれぞれ微妙に違った結果に落ち着いた、という事実。
と、今回もしょーもない独り言で恐縮ですが、PITTIから戻っても頭の中は企画モードが続行中。なのでいまだに走らせていますが……。
CWUのNOMEX(耐燃素材)つながりで思い出しましたが、このNOMEXシャツもしばらく気になっています。やはりポケット口の角度ですかね……。
(オオフチ)