今日はためになるお話です。
バミューダショーツという言葉は、トレーナー(スェットシャツ)やスタジアムジャンパー(ベースボールジャケット)などと同じく和製英語だと思っていました。が、違います! この写真のページにしっかりと書いてあります。

しかも長さによってJAMAICA(ジャマイカ)、NASSAU(ナッソー)、そしてBERMUDAと続きます。知らなかったです! CAPRIパンツやペダルプッシャー(懐かしい響きです。80’sです)もあります。

JAMAICA、NASSAU、BERMUDAは、主に東海岸のアメリカ人が昔から行くリゾート地で、洋服産業の顧客ベース、MDのイメージなどが東海岸中心だったことを物語っています。
それにしても、ショーツの呼び名で残ったのはバミューダだけですかね。でも、いまのアメリカではバミューダショーツなんて、言葉すらほとんど聞きませんが。

この図は、たまたま最近読み返していたF.I.T.(NY州立ファッション工科大学)のパターン(型紙)の教科書に載っていたものです。自分が通っていた当時(1990年代初め)には、このように1950年代から使われているような教科書や、1970年代の写真が豊富に載っている教科書なんかもなかにはあり、興味深かったです。

業界のOBがほとんどを占めるF.I.T.の教授や講師たちは、アメリカのアパレル産業の生き字引き的な存在で、ビンテージに興味のあった自分はアメリカのアパレル業界の裏話をいろいろと聞かせてもらいました。

また、うちのブランドで数年前までパターン(型紙製作)を担当していたのは、1940年代からパターンを専門にやっていて、1950年代当時にF.I.T.で講師を務め、そして1950年代~70年代までSCHOTT BROS.(ショット)のパターン、デザインを一気に引き受けていたJIMという人でした。そう、今となっては世界的に有名なMCジャケット、Pコートのデザインおよびそのパターンを引いたのがJIMなのです。

そんな彼といっしょに仕事をして学んだこと。それは“アメリカ”ということ。
仕事は仕事、そしてそれ以上では決してないということ。
つまりアメリカという国は、歴史的に職人気質というものがあまり似合わない土壌なのですね。アメリカに住んで、そのことにはうすうす感づいていましたが、目の当たりにするとちょっと寂しい……。
でも、それがアメリカ製品の“明るさ”につながっていると思います。
(オオフチ)