ワークウエアをつくっているからと言って、毎日そればかり着ているわけでは全然ありません。たとえばウエスタンシャツも自分の中では定番だったりします。ただ表舞台にあまり出てこないだけですね。

デニムのウエスタンシャツは自分の超定番で、ワークシャツよりも長く着ています。小学生のころに、最初に自分の意志で買ったシャツもデニムのウエスタンシャツ。当時はヒッピーっぽい感じに憧れていたからという単純な動機でしたが。

物心ついてビンテージに目覚めるとさまざまなブランド、年代のデニムシャツを着ましたが、お気に入りは60~70sのWRANGLER製。ヘナチョコな生地とラフな縫製からくるレイドバックした着心地は、まさに大量生産時代のたまもの。いまだに誰にでもそこらで買えそうで、ビンテージ的に気取っていないところも好ポイントです。

身体の線に沿ったトリムフィット+スナップボタンを使用しているためパジャマとしても最適で、大げさでないデザインとダサ目なクォリティも好バランスで、他の服とも合わせやすく、自分の中で有効なアイテムとしてのポジションを獲得しています。

服には作り方というものがあり、たとえばオートメーション機械をふんだんに用いて急いで生産する場合と、じっくりと手作業で生産する場合、またその両方のミックスと、それぞれまったく違った工程や作業状況になり、仕上がりの雰囲気も当然変わってきます。

この年代のWRANGLERのシャツは、急いで生産していた時期のものらしいラフな仕上がりのなかに、ビンテージのほのかな残り香がミックスされ、よく言えばアメリカ製っぽい、悪く言えばいい加減な仕上がり。でもそこにある種の魅力が隠されていたりするのであなどれません。

フィット感も好きな理由のひとつで、ワークシャツとは違った節度感があり、身体が時折とても欲しがります。そしてこの着心地がPOST O’ALLSのLIGHT~LIGHTER系のシャツに受け継がれているのも、なにかのサークルってやつですかね。(オオフチ)