【写真1】

最近気になっていることを不定期的に書いてみようと思います。へそ曲がりの独り言だと思って読んでもらえれば幸いです。

再び展示会のサンプル準備期間に入りました。ここのところ、日本国内は年4回、海外では年2回というペースでやっています。年々展示会と展示会の間が短くなっているような気がするのはもちろん気のせいでしょうが、やはりデッドラインが近づくとそんな気がしてきます。
頭の中にラフな構想はあっても型にするのはまた別で、たまに多少早めにアイデアがまとまっても、サンプルとして型になるまでは全然安心できません。そんなこんなで、ここのところはいろいろな服が頭の中をグルグルとまわっています。そんな中から今回のネタを掘り出してみました。

最近気になっている生地のひとつにナイロンタフタがあります。このタフタを使った服で代表的なものといえば、【写真1】のようなパッカブル(=付属の袋に収納できる)のパーカとかウインドブレーカーですね。


【写真2】

といっても最近ではマイクロファイバーやゴアテックスなどの新素材にお株を奪われてか、素朴なタフタ系は以前ほど見かけなくなっているような気がします。アメリカの事情はどうかというと、やはりハイテク系か、もしくはそこいらでよく見かけるのは‘80~90sに流行ったシワ加工を施したタイプなどの、中途半端に遠いタイプが多いようです。

自分が気になっているのは【写真1】に使われているような、薄手で表面に若干艶のある‘70sによく見られたタイプ。なんとなくこの光沢感と薄さ、軽さ具合が気になっています。では実際に、当時ほかにどのように使われていたかというと……。


【写真2′】

【写真2】は、いわゆるサーフシャツと呼ばれる、ビーチ浴とかサーフィンなど海のそばで着られていたシャツ。サーフトランクスとセットアップで売られているものもありました。水に濡れてもすぐに乾くメリットを利用したんでしょうね。ブランドは、オールドスクールなサーフブランドであるHANGTEN製。当時はGOLDEN BREED(オスとメスのマークを組んだロゴ)やJANTZEN(水泳マーク)などと並んで、ジャカードのTシャツが印象的でしたね。


【写真3】

【写真3】は、海とは対極にある山、それもスキー用にデザインされたナイロンシャツ。ブランドはLIBERTY BELL製で、やはり風、水を通さない特性を利用したのでしょうか。このブランドは日本でもトリコロールカラーのスキージャケットなどが流行ったことがあるので知っている方も多いのでは。

と、パッと見は似た感じの仕上がりの2枚ですが、用途的には夏と冬くらい違うのがおもしろいですね。(オオフチ)


【写真3′】