金曜の夜。明日は早く起きる予定もないので、以前からもう一度よく見てみたいと思っていたネガを1本1本ライトボックスでながめてみました。
風景、スティルライフ、ニューヨークスナップ、ポートレイト、ペンシルバニアのフリーマーケットの業者たち、アーミッシュ、そしてNYのストリート売春夫、婦。日本の風景。見れば見るほど心臓がドクドクし始めました。 

今日は疲れているのにどうしてか最近は感じていなかったエネルギーが出てきました。 プリントにしていない数多いネガ、これをプリントしなきゃという気持ちになりました。昔のアパートでは一部屋を暗室に改造していましたが、そのときに仕上げていなかったプリントはいつかまた暗室を作ったときにでも仕上げればいいや程度にしか考えていなかった将来性が、かなり現実味を帯びてきました。

近年のデジタル化によって、影のようにひっそりしてしまったフィルムからの写真。でもその魅力は、デジタルとは比較にならない表現力にあると今でも思っています。フォトショップで暗室作業と同じようなことはできますが、やはり印画紙のほうが自分に合っているみたいです。

かつて暗室備品をそろえていたB&Hでは当時と同じ薬品、印画紙が昔と比較にならない程の値段ですが今でも買えることがわかりました。引き伸ばし機などの暗室道具を倉庫から出して、プリントができる環境に仕上げて行きたいと思っています。と同時に、カメラケースに仕舞っていたカメラも出しました。キャッツキルの川あたりから写真を撮っていこうかと考えています。

親父と電話で話したときに妙なことを言ってました。 
「普段は夢を覚えていなんだよ。だけど今日は変な夢を見たぞ。なんだかお前が単車に乗って“ちょっと出かけてくる”と言ってフォーワーンと出て行ったんだ。けどな、その単車、タイヤがないんだよ。でも運転しているんだよ。確か免許書ももってないはずだし、おまけにタイヤがついてないから警察に捕まらなければいいなって思ってたんだ」
それで目が覚めたんだって。変なこじつけですが、それが今回の暗室計画を決めた材料のひとつでもあります。(カツ)